花粉症で咳が出る理由

花粉症の主な症状として思い浮かべるのが、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみといったところでしょう。
しかし、それ以外にも、咳が花粉症の症状であることがあります。
咳が出る症状はあまり知られていませんが、風邪のように湿った咳ではなく、乾性、乾いた咳であるのが特徴です。

風邪の場合の湿性、湿った咳の場合、粘り気が強く色のついた痰が出ます。
乾性の咳の場合は、痰は出ない、または出ても透明で少量です。
また、花粉症によるものは、一定の条件で起こることが多く、夜間など寝ている間に出ることもあります。

花粉症で咳が出る理由としては、鼻水や鼻づまりが原因となって起こるとされています。
花粉アレルギーが起こると、分泌された鼻水がのどに流れ、のどを刺激して炎症を起こします。
それにより咳が出るのです。
のどの奥の軌道まで炎症が広がることが、その理由です。
昼間はあまり咳が出ないけれども、夜寝ているときや朝起きたときにひどくなることがあるのは、寝ている間に花粉症によって出た鼻水がのどに下がってしまっていると考えられます。

以前から黄砂の影響で花粉症が悪化する場合もあるといわれています。
粒子が小さいものほど遠くに飛ばされるため、日本に到達する黄砂はとても小さい粒子になっています。
大気を移動する際に、大気汚染物質や微生物も取り込んでそれを運搬していることになります。
そのため、喘息がひどくなったり、花粉症が悪化するということがあるといわれているのです。

それが最近では、花粉症による咳にPM2.5が影響していることがあります。
花粉症の発症には、車の排気ガスなどに含まれる窒素酸化物の影響も増えてきているといわれていて、窒素酸化物と花粉の結合物を体内に吸い込むと、花粉症の発症が高まるとされています。
微細なPM2.5が花粉と結合して、細胞に入ることも原因と考えられているのです。
そんな影響によって、今まで花粉症でなかった人も、突然症状を引き起こす可能性も高くなっています。

花粉症の咳を放置してはいけない

では、花粉症による咳は、放置しておいたら治るものなのか、花粉の時期が過ぎたら治ると自己判断すると危険な場合があります。
風邪やインフルエンザでも、回復してからしばらくの間、咳の症状が続くことはあります。
通常は数日で治まることがほとんどですが、この状態が7~8週間続くと、咳喘息を発症している可能性があります。
咳喘息は、慢性的に咳が出る気管支の病気です。

発熱もなく、症状自体は重くはないのですが、痰の絡まない空咳が続きます。
長い人で1年以上続くこともあるようです。
それをそのまま放置しておくと、喘息に発展してしまうことがあります。

喘息は、発作が起こると呼吸困難になり、自力では呼吸ができなくなります。
発作の処置が遅れてしまうと、死亡することもある怖い病気です。
一度発症してしまうと完治がとても難しい病気として知られています。
喘息特有の、ヒューヒューという呼吸音が出てくると軌道の炎症まで発展していると考えられます。

咳喘息の改善には、早期発見、早期治療が最も重要とされています。
放置しておいても自然に治らないこともあるということを知っておきましょう。
花粉症から出る咳が長引く、風邪と思っていたけれどもなかなか咳が止まらない、といった場合は、速やかに耳鼻咽喉科やアレルギー科を受診することがおすすめです。

また、花粉症というと、スギ花粉に苦しむ人が多いですが、それ以外の植物や秋から冬にかけて飛散する花粉によってアレルギー症状を起こす人もいます。
風邪だと勘違いして風邪薬を飲んだりしても改善の効果は得られませんし、逆に体調を壊してしまうことも考えられます。
気になる咳がおさまらないときは、早めに医師に診断してもらうことが重要なのです。